理学療法士・作業療法士

PT・OTの将来性は?年収増えるの?【経験者が考察】

2020年9月21日

こんにちは、yasukeです。

今回は理学療法士・作業療法士の将来性についてまとめてみました。

理学療法士、作業療法士は

  • 国家資格である
  • 手に職をつけられる
  • パートとしては自給が高い
  • 日本の平均給与レベルは確保しやすい

といったメリットのある仕事です。

その一方で将来性としてはどうなのか、本記事で解説します。

この記事で分かること

  • リハビリ業界の将来性
  • 理学療法士・作業療法士の将来性

結論から言いますと、「リハビリ業界としての将来性は良いが、セラピスト個人で見るとよくない」です。

何も対策をしないと年収が減っていくことさえあり得ます。最悪リストラなんてことも…。

なぜそのような結論になるのか、「業界全体」と「個人」で考えていきましょう。

リハビリ業界の将来性は良い

リハビリ業界全体としては、向こう30年は発展を続けていくと予測しています。

主に2つ理由があります。

リハビリ業界が発展する理由

  1. 「リハビリテーション」という概念が一般に普及してきた
  2. 上昇し続ける高齢化率

「リハビリテーション」という概念が一般に普及してきた

私が理学療法士として働き始めた2014年頃、「理学療法士」はおろか「リハビリ」という言葉も一般には普及していませんでした。

仕事何してるの?

理学療法士です

yasuke

何それ?

リハビリをする人です

yasuke

リハビリ?

例えば骨折した人がいたとしてね…

yasuke

こんな会話をした人はたくさんいらっしゃるでしょう。

しかし、最近はこの会話をする頻度もだいぶ減ってきていませんか?「理学療法士」と言ったら「ああ、リハビリの先生ね!」みたいな。

リハビリテーションという概念が普及するということは、患者さんからリハビリを求められる確率も上がるということ。

これからはどこか痛い、どこか調子が悪いとなったらまずリハビリ、という世の中になっていくと予測しています。

上昇し続ける高齢化率

今後、高齢者がますます増えることで、リハビリの需要は増え続けていきます

厚生労働省の推計によると

  • 2019年の高齢化率(65歳以上の人口の割合)は28.4%
  • 2040年には35%を超える見込み

ただし、2045年に第二次ベビーブーム世代が後期高齢者となり、これ以降は人口自体が減っていくので、徐々にリハビリの需要も減っていく可能性があります

ですので「向こう30年は発展する」と予測しています。

セラピスト個人は将来性が悪い

業界全体としては需要が増えて発展すると予測されるのに、なぜ個人で見ると先行きがよくないのか?

それには医療・介護業界特有の理由があります。

個人の将来性が悪い理由

  1. 昇給が見込めない
  2. 出世が見込めない
  3. 理学療法士・作業療法士が多すぎる
  4. 診療報酬が下がる可能性が高い

昇給が見込めない

理学療法士・作業療法士は昇給が少ないです。何故なら、新人でも20年のベテランでも保険点数が同じだからです。

例えばこの2人

新人AさんベテランBさん
経験年数1ヶ月20年
治療単位脳血管Ⅰを2単位脳血管Ⅰを2単位
治療内容ストレッチ、筋トレストレッチ、促通訓練
協調性訓練、動作訓練
患者満足度うーん…満足!

経験年数も、治療内容も、満足度もこれだけ差がありますが、治療単位が同じなら利益は同じです。

もちろんリハビリの質が上がれば患者さんからは感謝されるでしょう。しかし、経営的な観点で重要なのは利益なのです。

生み出す収益が変わらないならば、当然支払われる給料もほとんど増えません

ちなみに認定療法士の資格がありますが、それを持つことで保険点数が増えることは無いので、資格手当をあてにすることも出来ません(極一部の病院で独自の資格手当があるところもある)。

出世が見込めない

現在30歳前後で役職のない理学療法士は、残念ながらその職場での出世は当分ないでしょう。

その理由はリハビリ業界が全体的に若いところにあります。

理学療法士の平均年齢

  • 2015年時点で男性の平均年齢は33.4歳
  • 女性の平均年齢は32.3歳

かなり若いですね。作業療法士も同じような数字でしょう。実際皆さんの職場も若い人が多いのではないでしょうか。

ところで、皆さんの職場の役職者の年齢はどうでしょうか。40歳前後、若い人では30代前半で役職に付いている人もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際私の以前の職場では

  • 課長    :40代前半
  • 主任・副主任:30代半ば〜30代後半
  • チーフ   :30代前半

と30〜40代で占められていました。業界全体が若いので、自然と役職者も近い年齢になるのでしょう。

となると、その役職の籍はこの先20年ほど空きません

一般企業であれば、上の役職が空けば一つずつスライドして徐々に役職が上がっていくでしょうが、理学療法士・作業療法士の世界では、20年ほど平社員が確定しています。

理学療法士・作業療法士が多すぎる

リハビリ業界は既に飽和している、と以前から言われていますが、実際その通りです。

理学療法士を例に考えます。

理学療法士協会の人数(実際に協会に登録していない人もいる)と今年の国家試験合格者数から計算すると、現在約14万人の理学療法士がいることになります。

2020年8月の概算で日本の人口は1億2593万人なので、つまり人口10万人あたり約111人の理学療法士がいることになります。

これは理学療法先進国と言われるアメリカやヨーロッパと比較してもかなり高い数値です。(北アメリカ地区が57.8人、ヨーロッパが89.5人)

さらに理学療法士は毎年約1万人増え続けているため、2030年頃には約25万人を超えるでしょう。

厚生労働省の資料より、2030年の総人口は1億1662万人と予測されているため、その時には人口10万人あたり約200人の理学療法士がいることになります。

人口10万人あたりの理学療法士数
日本2020年約111人
日本2030年(予測)約200人
北アメリカ2013年57.8人
ヨーロッパ2013年89.5人

データの時期に違いはありますが、リハビリ先進国と比較して多すぎますね。超高齢社会である日本といえど、流石に供給過多と言わざるをえないでしょう。

では、供給過多になるとどうなるのか?

答えは「リストラされる可能性があるし、その後転職出来ない可能性もある」です。

リストラされる可能性が出てくる

供給過多となれば、リストラが起きる可能性もあります。

新人AさんベテランBさん
人件費安い高い
体力多い少ない
利益同じ同じ

同じ利益を生むなら、安く雇える新人と人件費が高いベテラン、どちらを経営者は雇いたがるでしょうか

既に役職者になっているならばまだ良いかもしれませんが、役職なしのベテランはリストラされる可能性もあると考えなければなりません。

転職が出来なくなる

セラピストの数が増えすぎると転職も出来なくなります。

理学療法士の給料を上げたければ給料のいいところに転職するといいよ

とよく聞きます。

が、セラピストが増えるとどこも人手が足りているので人件費のかかる中途採用をする理由はありません。

実際、既に地方では中途採用をほとんど採用しなくなりつつあります。

  1. 人口の少ない地方にはそもそも病院などの働けるところが少ない
  2. 人口の少ない地方から、人口の多い地方に新人セラピストが流れる
  3. 人口の多い地方では人件費のかからない若者で雇用が満たされる
  4. 人件費のかかる中途採用は必要ない

広島では中四国のセラピストが集まって、転職市場は厳しい、というのは経験談。

ゆくゆくは人口の多い都市部でも同じ現象が起きる可能性があります。

リストラ

→歳とったセラピストを採用してくれるところがない

→セラピスト以外の知識、スキルが皆無

→仕事がない

という最悪の流れにならないよう今のうちからリハビリ以外のスキルを身に着けるなどの対策が必要です。

診療報酬が下がる可能性が高い

日本は将来的に保険点数が下がる可能性があります。

医療保険、介護保険は国民からお金を集めて、医療、介護を必要としている人の負担を軽減するための仕組みです。

しかし、総人口が減少する一方で医療、介護を必要とする高齢者が増える状況から、既に医療保険は破綻寸前。最近、お金持ちの高齢者は医療費負担を増やそう、という話もありましたね。

数年前の診療報酬改定から、極力医療保険を使わず介護保険の領域でリハビリをするように、という流れが顕著になっています。

そうなると今度は介護保険が破綻してしまいます。

結局は

  1. 保険料を上げる(国民から集めるお金を増やす)
  2. 医療費・介護費の個人負担を増やす
  3. 診療報酬を下げる(医療費自体を少なくする)

こういった政策を並行して進めることになるでしょう。

診療報酬が下がるということは、理学療法士・作業療法士が生む利益も減ります

となれば、給料も減る可能性が高いです。

まとめ

まとめ

  • リハビリ業界としては
    • リハビリの普及と高齢社会によって需要が高まる
  • 個人としては
    • 昇給少ない、出世望み薄い、リストラ可能性ありの三重苦
    • 診療報酬次第では減給の可能性も

どうでしたか?

これらは私個人の考えですが、私はこの考えをきっかけに理学療法士を盲目的に続けるのではなく、新しい何かを始めよう、と考えるようになりました。

結果的に理学療法士からITエンジニアに転職しましたが、理学療法士を続けることが悪いことだとは思いません。

ただし、理学療法士一本ではなく、資産を増やすための努力・工夫は必要だと思います。

1番のリスクは何もしないことです。危機感を持っているなら最初の一歩は踏み出せています。

小さなことからで良いので、動き出しましょう!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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